2025年(令和7年度)の自動車税(種別割)の納付期限や支払い方法、納付書が届かない理由、滞納してしまったときの対応までを、自動車整備工場で日々お客様からご相談を受けている経験をもとに、できるだけやさしく、安心して読んでいただけるようにまとめました。
自動車税の納付期限はいつまで?【2025年最新版】
多くの都道府県は「2025年5月31日(土)」が基本期限

2025年の自動車税の納付期限は、ほとんどの自治体で 5月31日(土) に設定されています。ですが、今年の5月31日は土曜日にあたるため、実際の金融機関やコンビニでの支払い可能期限は6月2日(月) となるケースも多く見られます。
地方によっては期限が異なる場合あり
石川県では2025年の納付期限が 6月2日(月) と明記されており、他にも秋田県や青森県など、納付期限を6月末まで設定している地域もあります。
🔍 必ず納税通知書に記載された期限を確認してください。
納付書が届く時期と注意点
納税通知書は毎年5月上旬〜中旬にかけて送られます。ただし、次のような場合は届かないことがあります。
納付書が届かない場合
納税通知書は毎年5月上旬〜中旬にかけて送られます。ただし、次のような場合は届かないことがあります。
車検証の住所が旧住所のまま
引っ越してから車検証の住所変更(変更登録)をしていないと、納税通知書は旧住所に送付されます。郵便局の転送サービスも1年で切れるため、見落としやすいポイントです。
車検が切れている
長野県・山梨県・石川県などの一部自治体では、「自動車税課税保留制度」により、車検が切れている車には納付書を送付しない制度があります。これは車検を通すまで納付義務を留保する制度ですが、いざ車検を通す段階で一括で納税が必要になるので注意してください。
自動車税の支払い方法【2025年対応】
今は、自動車税の支払い方法がいろいろ選べるようになっています。2025年時点では、主に次の5つがあります。
1. スマートフォン決済アプリ(QRコード決済)

納付書に記載された「eL-QR」コードをスマートフォンで読み取り、対応アプリで支払います。
- 対応アプリ:PayPay、au PAY、d払い、楽天ペイ、ファミペイなど
- 手数料:無料
- 注意点:納税証明書の即時発行ができない場合があります。車検が近い方はご注意ください。
詳細は各自治体の公式サイトをご確認ください。
2. クレジットカード払い

「地方税お支払サイト(eLTAX)」を利用し、クレジットカードで支払います。
具体的には、納付書に書かれたEL番号の入力か、「eL-QR」コードを読み取り、クレジットカードで支払います。
- 対応カード:VISA、MasterCard、JCB、AMEXなど
- 手数料:税額に応じて決済手数料がかかります(例:25,000円の納付で約205円)
クレジットカード払いは、手数料に注意
自動車税をクレジットカードで支払うと、決済手数料が発生するので注意が必要です。
この決済手数料は納税者が負担しなければなりません。
Yahoo!公金支払いを利用して、クレジットカードで自動車税を支払うと、ほとんどの県で300円前後の手数料がかかります。
東京都のように、金額に応じて決済手数料が決まっている自治体もあります。
もらえるポイントと手数料を差し引きし、お得になる支払い方を選択しましょう。
また、後から納税の猶予を受けたくても、1度手続きすると取り消しできないので注意が必要です。
👉 詳細は「地方税お支払サイト」をご確認ください。
3. ペイジー(Pay-easy)
ペイジーを使うと、金融機関のインターネットバンキングや、対応しているATMから自動車税の支払いができます。
支払いの手順は簡単で、納付書に記載されている「収納機関番号」「納付番号」などを使って、各バンキング画面またはATMに入力していきます。
- 手数料:無料
- 対応機関:多くの都市銀行・地方銀行・信用金庫・ゆうちょ銀行など
- 注意点:納税証明書が即時発行されないため、車検が近い場合はご注意ください
👉 詳しくは「ペイジー公式サイト」をご覧ください。
4. 現金払い(金融機関・コンビニ・税事務所)

納付書を持参し、現金で支払います。
- 支払い場所:銀行、信用金庫、郵便局、コンビニエンスストア、都道府県税事務所など
- メリット:その場で領収証書(納税証明書)が発行されます。
5. 口座振替
事前に手続きをしておけば、自動車税の納付時期になると指定した金融機関の口座から自動で引き落とされます。
手続きはお住まいの都道府県の税事務所、または自治体のウェブサイトから申し込み用紙をダウンロードして行うのが一般的です。申し込み期限は前年の12月末や1月末に設定されていることが多いため、早めの準備が必要です。
- 手数料:無料
- メリット:一度設定してしまえば毎年の手間が省け、支払い忘れも防げます
- 注意点:一度口座振替にすると、納付書払いなど他の支払い方法を選ぶことができません。変更したい場合は別途手続きが必要です
それぞれにメリット・デメリットがあります。以下の表でざっくり比較して、自分に合った方法で、期限内の納付を忘れずに行いましょう。
決済方法 | 決済手数料 |
---|---|
PayPayなどのスマホ決済 | なし |
金融機関・コンビニ | なし |
クレジットカード | 約300円前後 |
ペイジー | なし |
口座振替 | なし |
自動車税の金額【軽自動車・普通車別】

軽自動車税(2025年版)
軽自動車は4月1日時点の所有者に課税され、使用有無にかかわらず納税義務があります。
区分 | 平成27年3月31日以前 | 平成27年4月1日以降 | 13年経過車 |
---|---|---|---|
乗用 | 7,200円 | 10,800円 | 12,900円 |
貨物 | 4,000円 | 5,000円 | 6,000円 |
グリーン化特例により、環境性能の高い軽自動車は税額が25〜75%軽減されるケースもあります。
また、軽自動車は、実際に使用せずに車検が切れていても「納税」義務があります。使用しない場合は、一時抹消登録をしておきましょう。
軽自動車の一時抹消登録の方法はこちらのページに詳しく解説しています。
普通車の自動車税
普通車の自動車税も、4月1日の時点で車検証に登録されている所有者に納付義務があります。
普通車の自動車税は、0.5Lごとの排気量で区分され、排気量が大きい車の方が税額が高くなります。
令和元年10月以降に登録した車は、税額が引き下げられ安くなっています。
排気量 | 税額(新基準) |
---|---|
〜1L | 25,000円 |
〜1.5L | 30,500円 |
〜2L | 36,000円 |
〜2.5L | 43,500円 |
〜3L | 50,000円 |
車検切れの車
自動車税は、車検切れで使用してなくても「納税」義務があります。
もう車を使用しないのであれば、一時抹消することで、支払った年度の自動車税が月割りで返金されます。早めに手続きをしましょう。
長野県・石川県・山梨県などは、「自動車税課税保留制度」により、車検が切れの車は納税義務がないため、納付書が郵送されません。
ただし、年度の途中で車検を取る場合は、1年分の納税が必要です。
年度途中に購入した場合
購入月の翌月から3月までの月割で支払います。たとえば、排気量2000cc(年間39,500円)の車を6月に購入した場合:
👉 2000ccの中古車/自動車税36,000円を6月に購入した場合
◆納税義務
「7月~3月」の9か月分の自動車税を支払う
◆計算方法
36,000円 ÷ 12 × 9 = 27,000円
(100円未満切り捨て)
◆自動車税
27,000円
自動車税を滞納したらどうなる?体験談
督促~財産差し押さえまでのタイムライン
自動車税を滞納すると車検が取れなくなるうえに、延滞金も発生します。
督促状が来ても支払わない場合、財産差し押さえに繋がります。
必ず納期限までに支払うようにしましょう。
- 5月31日自動車税納付期限 5月31日
支払わない場合↓
- 6月中旬~7月督促状が届く
延滞金発生。支払わない場合↓
- 8月催告書が届く(財産差し押さえ)
支払わない場合↓
- 9月上旬財産差し押さえ執行通知書
通帳に残高がある場合は、勝手に引かれる

上の写真は、「督促状」と「財産差し押さえ執行通知書」です。
実際に、「口座が差し押さえらた」という相談をお客様からいただいたので、督促状の写真を撮らせていただきました。
お客様名義の車なのですが、お姉さまがのっていて、自動車税を支払ってなかったそうなのです。
督促状は7月に発送され延滞金が付いています。右の「財産差し押さえ執行通知書」は、8月に発送されていました。このあと、「差し押さえする通帳番号」の連絡が、書面で連絡が来たそうです。
これに気づかず、通帳から勝手に引き落としされて解ったそうです。
この通帳が、10年もほおってある通帳だったからびっくりしたとのこと。
税務署は、すべての通帳残高を調べ上げていて、、お金の出入りが激しい通帳は指定してきません。
取引の多いメイン通帳からは、引き落とされず、動きがない別の通帳を指定してきたようです。
取引が多いと残高不足になる恐れを予測して、動きがない別の通帳を指定してきたんでしょうね。
督促状は7月20日に発送、財産差し押さえ状は8月23日に発送、実際の差し押さえ実行日(通帳引き落とし日)は9月2日とのことです。参考にしてください。
みなさんは、滞納せずにしっかり支払ってくださいね。
延滞金の計算(東京都の例)
2025年時点で、東京都における自動車税および軽自動車税を滞納した場合の延滞金は以下の通りです。
遅延期間 | 延滞金率 |
納期限の翌日から1か月以内 | 年2.4% |
納期限の翌日から1か月超え | 年8.7% |
たとえば、自動車税が30,000円で180日間滞納してしまった場合の延滞金は以下のようになります:
- 最初の30日間(年2.4%):30,000円 × 30日 × 2.4% ÷ 365 ≒ 約59円
- 残りの150日間(年8.7%):30,000円 × 150日 × 8.7% ÷ 365 ≒ 約1,071円
- 合計:約1,130円(100円未満は切り捨て) → 実際の請求は1,100円になります
延滞金は納付が遅れれば遅れるほど加算されますので、できるだけ早く対応するようにしましょう。
猶予制度の活用
病気・ケガ・災害・収入減少などで納税が困難な場合は、徴収猶予制度や一部免除の申請が可能です。
特に新型コロナ以降、前年より20%以上収入が減った個人・法人には柔軟な対応が取られる自治体もあります。お住いの自治体に問い合わせてみましょう。
東京都の場合はこちら
まとめ:期限を守って賢く納税しよう
2025年の自動車税納付期限は、原則5月31日(土)ですが、自治体によっては6月以降に設定されている場合もあります。納付書が届かない、支払い方法がわからないといった不安を放置すると、延滞金や差し押さえの対象になることも。
整備工場を営む立場としても、「自動車税を甘く見ていた」お客様がトラブルに遭うケースを多く見てきました。早めの対応と確認をおすすめします!