車を購入するときによく耳にする「納車」という言葉。
ですが、この言葉の使い方を正しく理解している方は、意外と少ないかもしれません。
本記事では、「納車」の本来の意味と、よくある誤用、正しい言い回しについて、車販売の現場から丁寧に解説します。
車を購入する予定の方、言葉づかいが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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「納車」の意味、実はよく誤解されている?
車の話をしていると、「来月、車を納車する予定なんだ」といった言い方を耳にすることがあります。
でも、実はこの表現、ちょっと違うんです。
「納車」というのは、車を買ったお客様に、販売店が車を引き渡すことを意味します。
つまり、「納車する」のは車屋さんの仕事なんです。
お客様は「車を納車する」立場ではなく、「車を納車してもらう」立場になります。
この違いはちょっと分かりにくいかもしれませんが、実は多くの人が間違えて使ってしまっているポイントなんです。
日常の会話でよくある「納車」の間違い
今日、お客様から面白い話を聞きました。
なんでも「納車」という言葉の意味で、家族で喧嘩になったそうです。
![]() お前、何の車を買うか決めたのか? ![]() トヨタの新型RAV4を納車する予定 ![]() 納車する?・・・おまえ納車の意味わかって言っているのか? ![]() 車を買うって事じゃないの? ![]() 違うよ。おまえは、納車される側なんだよ ![]() え? どういうこと? |
こんなふうに、「納車」という言葉を“車を買う”ことと同じ意味で使ってしまう方は意外と多いんです。
でも、実はそれ、正しくはないんですよね。
「納車」とは/本来の納車の意味
では、ここであらためて「納車」という言葉の本来の意味を見てみましょう。
つまり、「納車する」のは販売する側。
車を買った人が「納車する」と言ってしまうのは、立場が逆なんですね。
意外と多い「納車」の思い違い
「納車」という言葉を、ちょっと違った意味で使っている人は、実は少なくありません。
私もお客様との会話の中で、「ん? 今の言い方、ちょっと違うかも」と感じることがよくあります。
もちろん、私は車屋としてあえて指摘することはありませんが、内心では少し気になってしまうんです。
たとえば、車の商談中にこんなふうに言われたらどうでしょう。

購入予定はいつごろですか?

12月ごろ、納車する予定です。
販売店としては、「あれ?納車するのはこっち側なのに…」とちょっと戸惑ってしまいます。
この場合、正しい言い方は――
〇「12月ごろに購入予定です」
または
〇「購入したいです」
と、答えなければなりません。
あえて、「納車」を使いたいのなら、
〇「12月ごろに納車してもらいたい」
〇「12月ごろの納車を希望します」
〇「納車は12月ごろにお願いします」
が、正しい言い回しです。
次の段落では、この言葉の使い分けがもっと自然にできるように、「納車の流れ」を通じてわかりやすく説明していきますね。
続けましょうか?
「納車」の意味は、車を買う流れを知ればわかる!
「納車ってややこしいな」と感じた方も、車の購入から納車までの流れを知ると、自然と意味がつかめてきます。
では、販売店で車を購入した場合、実際にどんな流れになるのでしょうか?
簡単にご紹介しますね。
- 契約契約をかわします
- お支払い頭金・手付金をいただきます
- 車庫証明ご自宅に車を置くスペースがあることを証明する手続きをします。
- 納車整備納車前の点検整備や、オプション部品の取付などを行います。
- 必要書類印鑑証明や住民票など、登録に必要な書類をお客様にご用意いただきます。
- 名義登録陸運局で、お客様の名前で正式に車を登録します。
そして、これらがすべて完了すると、いよいよ納車です!
「納車」とは、この準備が整った車を、お客様にお渡しする日のことなんですね。
「納車する側」と「納車される側」
ここまで読んで、「納車」の意味が少しずつ分かってきた方も多いのではないでしょうか?
大切なのは、「納車をするのは誰か?」という立場の違いをしっかり理解することです。
車を販売して引き渡す側=車屋さんが「納車する」
車を買って受け取る側=お客様が「納車される」
つまり、私たち販売店が「納車する」のであって、
お客様は「納車してもらう」「納車される」立場になります。
「たとえば、こんな会話があったとします。
〇「12月頃に納車してください」
〇「12月頃の納車を希望します」
〇「納車は12月頃にお願いします」
といった言い方のほうが、やさしくて自然ですね。
「納車の日」はお客様にとっても、車屋にとっても大切な日
ちょっと余談ですが、「納車」と聞いてまず思い浮かぶのが、“納車の日”ではないでしょうか。
お客様にとっては、待ちに待った愛車との初対面。
でも実は、私たち車屋にとっても特別で大切な一日なんです。
車を購入しても、そのまま持ち帰れるわけではありません。
契約後、車庫証明を取ったり、整備や車検、ナンバー登録など、いろんな準備が必要です。
それにかかる期間は、だいたい1週間以上。場合によっては数週間になることもあります。
それでも、お客様からは「できるだけ早く納車してほしい」とご要望をいただくことが多いです。
もちろん、私たちもできる限り早くお渡しできるよう努力しますが、手を抜くことは絶対にできません。
お客様が安心して乗れるように、
「これから長く付き合っていける愛車」になるように、
私たちは一台一台、丁寧に整備し、ピカピカに磨き上げてから納車します。
だからこそ、「大安吉日に納車したい」と希望される方もいらっしゃるほど、「納車の日」は大事にされているのです。
家族で「納車」の言葉にモメた話の続き
さて、文頭でお話したお客様の喧嘩ですが、この話には続きがあります。
父親は息子さんに、
「まさか友人にも同じこと言ってないだろうな? 恥ずかしいからやめてくれよな~」
と、さんざん「納車の意味」の間違いを責めたてたそうです。
そこで奥様が
「車の納車の言い間違いくらいで、喧嘩しないでよ」
と、言うと・・・・
父親:「車の納車??? 納車は車の意味が含まれているのに、なんで車の納車って重ねて言うんだ?」
と、またまたややこしいことになったそうです。
まあ、確かにそうですけどね(笑)
「納車」の正しい使い方、例文でチェック!
ここまで読んで、「納車」は“する”のではなく“される”ものだということが分かってきたと思います。
では、実際の会話ではどう言えばいいのでしょうか?
よく使われる例文を、パターンごとにご紹介します。
納車/パターン①:納車日をたずねるとき・伝えるとき


納車は4月の予定です。
このように、納車日について話すときは“してもらう”立場として表現するのが自然です。
納車/パターン②:カジュアルな会話の場合

いつごろ納車になるんだ?


はい。「納車する」のは車屋さんの私です。
どの言い方も、「納車する」ではなく「納車してもらう/される」になっているのがポイントです。
ちなみに、「納車するのは車屋さんの私です」という一言を覚えておくと、ちょっとした会話でも役立つかもしれませんね。
「納車された」って、ちょっと言いにくい?その理由とは
「納車された」という表現は、言葉としては正しいのですが――
実際には、あまり使われていないのが現状です。
その理由のひとつが、「〜された」という言い方が、ちょっとネガティブに聞こえてしまうから。
たとえば……
悪い例には必ず「された」を用いますから、イメージが悪くなってしまいがちです。

ですので、日常会話ではこんな表現のほうが自然でおすすめです。
「納車された」も間違いではありませんが、言い方次第で印象が変わることを覚えておくと安心です。

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まとめ:「納車」の意味、もう迷わない!
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
今回ご紹介したように、「納車」という言葉は車屋さんが車を引き渡すことを意味します。
つまり、お客様は「納車する」側ではなく、「納車される」「納車してもらう」立場なんですね。
✅ ポイントまとめ
- 「納車する」のは車屋さん(販売側)
- お客様は「納車される」立場
- 会話では「納車してもらう」「納車の予定です」と言うのが自然
- 「納車された」は正しいけれど、使い方には注意!
言葉はちょっとした違いで、印象や意味が変わってしまうことがあります。
だからこそ、正しく使えると、自信にもつながります。
これから車を買う方も、すでに愛車をお持ちの方も、
「納車」という言葉を正しく使って、気持ちよくカーライフをスタートしてくださいね!
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