愛着のある愛車を手放す時、ナンバープレートも一緒に持ち帰りたいと考える方も多いのではないでしょうか。ナンバープレートには、その車との思い出が詰まっているからです。今回は、そんな方に向けて、ナンバープレートを記念として持ち帰る方法について詳しくご紹介します。
どんなナンバープレートでも記念所蔵できるのか、ナンバープレートの破壊方法、記念所蔵の手続方法や費用等も詳しく解説しています。
ナンバープレート記念所蔵の方法★廃車時にナンバープレートが欲しい!!
ナンバープレート記念所蔵とは?
ナンバープレート記念所蔵とは、廃車手続きの際に、ナンバープレートに穴を開け、記念として持ち帰る制度のことです。思い出深い愛車を手放す際に、形として残せるので、多くの方に利用されています。
なぜナンバープレートを記念に持ち帰れるようになったのか?
今まで廃車する車のナンバープレートは、犯罪に悪用されないよう法律で「返却」を義務付けられていました。盗難車に使われないよう厳しく管理され、廃車したナンバープレートを持ち帰ることはできなかったのです。
2017年4月の道路運送車両法改正により、ナンバープレートの記念所蔵が可能となりました。この背景には、ラグビーワールドカップの特別仕様ナンバープレートの導入があります。
国土交通省 国自情第 283号 より
平成29年4月3日からラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレートの交付が開始されることに伴い、道路運送車両法第11条第2項各号(※1)及び第20条第1項各号(※2)に該当する場合で、かつ、自動車登録番号標に一定の破壊措置を講じた時は、これを自動車の所有者に返付できることとした。
※1 自動車登録番号標が滅失し、き損の為、自動車登録番号の識別が困難となった場合
※2 抹消登録や廃車をする場合
ラグビーワールドカップや東京オリンピック特別仕様のナンバープレートは、寄付金を納めるタイプもあって高額で、そのデザインや意味も、多くの自動車オーナーにとって特別なものでした。
そのため、使用期間が終了した後も、記念として手元に置いておきたいという要望が多く寄せられました。この声に応える形で、すべてのナンバープレートを記念として持ち帰れるように法改正が行われたのです。
記念に持ち帰れるナンバープレートの種類
- 普通車: 乗用車、軽トラックなど
- 軽自動車: 軽自動車全般
- 二輪車: バイクなど
- 特殊自動車: 工事車両など
基本的に、自動車登録番号標であれば、種類を問わず記念に持ち帰ることができます。
ナンバープレート記念所蔵 手続き方法
それでは、ナンバープレート記念所蔵の手続き方法、費用、手順などを解説していきます。
ナンバープレート「記念所蔵の手続き」にかかる費用
ナンバープレート「記念所蔵の手続き」にかかる費用は、穴あけ代金、クリップなどを合計すると1000円前後、一時抹消登録の印紙代を合わせると1,150円~1,550円になります。
ただし、業者に頼む場合は、代行手数料が5,000円~10,000円加算されます。
1.手続き場所
普通車は陸運局、軽自動車は軽自動車検査協会に持ち込みます。両事業所とも、平日9:00~16:00しか受付していません。
ナンバープレートの管轄でなくても、どこの陸運局、軽自動車検査協会でも手続き可能です。
ナンバープレート返納する「廃板返納」窓口に行きます。
2.ナンバープレートに穴を開ける申込をする
「廃板返納」窓口で「記念所蔵ナンバー破壊申込書」に記入します。
これは穴を開ける申込書で、手数料 200円~500円を支払います。
3.ナンバープレートに穴を開けてもらう
申込書受付が済むと、プレス機のような機械で、綺麗に40mmの穴を開けてくれます。
穴が気になるなら下の写真のような、穴をふさぐキャップも売ってくれます。(1つ300円で2種類ある)
穴が気になる人は購入しましょう。
どんなふうに穴をあけるの?
ナンバープレートを破壊するといっても、全体を壊したら記念になりません。
ナンバープレートの一部に40mmの穴を開けて破壊します。
下の写真は、私が実際に軽自動車検査協会で、穴を開けてもらったナンバープレートです。
大きな穴が開いていますね。
穴は、陸運局や軽自動車協会で機械で綺麗に開けてくれます。
穴は、再利用ができないように位置が決まっています。穴開け位置を選べる地域もあるようです。
自分で開けても構いませんが、穴あけの位置が悪いと申請が通らないので注意が必要です。
国土交通省 国自情第 283号 より
自動車登録番号標の破壊の方法本通達の破壊は、道路運送車両法施行規則第9条第1項の自動車登録番号標の表面から裏面に貫通する直径40㎜以上の穴をあけることにより行うこととし、穴をあける位置は、原則、自動車登録番号標の左上取付け穴位置とする。
4.廃車の手続きを行う
次に、廃車の手続きを行います。
本来なら、この廃車手続き時に、ナンバープレートを返却します。
この時、ナンバープレートの返却を証明する「確認書」または「シール」をもらうのですが、今回は返却せずに持ち帰るので、手数料納付書に「破壊完了」のハンコをついてくれます。
廃車の手続き方法、必要書類は別ページで際しく解説しています。
注意点
- 穴あけ後のナンバープレートは、自動車に取り付けることはできません。
- 手続きは、廃車手続きと同時に行う必要があります。
- 各陸運局・軽自動車検査協会によって、手続きが異なる場合があります。
5.ナンバープレートを持ち帰る
廃車手続きが終われば、ナンバープレートを持ち帰れます。
持ち帰った人のうれしい声はこちら
この車を買ったときのことを思い出して、家族みんなで大笑いしました。ナンバープレートをリビングに飾ったら、家族みんなが懐かしんでくれます。
取り外したナンバープレートは記念所蔵することができるので、フレームに入れて、下に伯母と車の写真を入れて、仏壇に供えてもらうことになりました。大きく穴が開けてあるのは破壊措置です。(穴開け位置はいくつか選べます)
面倒なら、廃車専門業者に頼もう
専門の廃車業者に頼めば、自分で難しい書類を書いたり、面倒な手続きを行わずに廃車を行うことができます。
平日仕事を休んで廃車手続きをしなくて済むので手間がかかりません。
しかも、無料の手続きに加えて、廃車の買取もしてくれます。
廃車専門業者なら、廃車と言われた車でも、平気で20万円以上高く見積もられる事があります。
自動車税の還付手続きを無料でしてくれるので便利です。廃車時には「ナンバープレートを記念所蔵したい」と頼むのも忘れずに。
記念プレートの活用方法
記念に持ち帰ったナンバープレートは、さまざまな方法で活用できます。
コレクションとして保管する: 特別な思い出として保管
フォトフレームに入れて飾る: 愛車の思い出とともに飾る
ガレージに飾る: 愛車の思い出を形として残す
DIYでオリジナルアイテムを作る: キーボード、時計など
まとめ ナンバープレート記念所蔵の方法★廃車時にナンバープレートが欲しい!!
・ナンバープレートは、2017年4月3日から記念所蔵できるようになった。
・どのタイプのナンバーでも穴を開けることで記念所蔵できる。
・自分で穴を開けることも可能だが、再利用できないよう決められた位置に穴を開ける。
・穴を開けてもらったら、通常通りの廃車手続きをすれば持ち帰れる。