車検が切れたままの車を運転するのは法律で禁止されていますが、陸運局や車検工場まで運ぶためには仮ナンバー(臨時運行許可証)を借りることができます。この記事では、仮ナンバーを借りる際に必須となる自賠責保険の確認や申請方法、書類の準備から仮ナンバーの返却方法まで、詳細に解説していきます。仮ナンバーをスムーズに取得し、車検までの手続きをトラブルなく進めるために、必要な知識をしっかり押さえておきましょう。
車検切れでも安心!仮ナンバーの取得方法と申請手順を徹底解説
車検切れに気づいたら、まずは自賠責保険を確認しよう!
自賠責保険の重要性
車検切れに気づいたら、まずは自賠責保険を確認しましょう。町村役場に仮ナンバーの申請には、有効期限がある「自賠責保険証明書」の提出が必要です。
自賠責保険は、事故の際に相手への最低限の補償を行うために義務付けられているもので、自賠責保険が切れていると仮ナンバーを借りる事が出来ません。自賠責保険の期限の有無はとても重要です。必ずチェックしましょう。
車検が切れた状態で公道を走ると、30万円以下の罰金が科され、違反点数6点で免許停止のリスクがあります。さらに、自賠責保険も切れていた場合は、50万円以下の罰金や1年以下の懲役が科され、こちらも違反点数6点が追加されるため、重大な法的リスクがあります。これを避けるためにも、車検が切れたらすぐに自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)を確認しましょう。
自賠責保険がまだ有効な場合
車検が切れていても、自賠責保険が有効なら仮ナンバーを借りることができます。保険期間は車検の満了日から1か月程度の余裕があります。まだ有効かどうか確認し、そのまま申請手続きに進みましょう。
自賠責保険が切れていた場合
もし自賠責保険が切れていたら、まずは新たに加入する必要があります。自動車修理工場や保険代理店、農協などで簡単に手続きできます。通常は25か月間の保険に加入し、次回の車検までをカバーします。新しい保険証を取得したら、仮ナンバー申請に進んでください。
自賠責保険25カ月料金
- 軽自動車 ¥18,040
- 普通車 ¥18,160
仮ナンバーの借り方
仮ナンバー申請の持ち物
仮ナンバーを申請するには、以下の書類を準備しておく必要があります。
忘れ物があると手続きが進められないので、事前にチェックしておきましょう。
仮ナンバー申請の場所
仮ナンバーは、市役所や町役場の市民課、もしくは自動車臨時運行許可証窓口で申請できます。窓口で「仮ナンバーを借りたい」と伝えれば、必要な書類や手続き方法を案内されます。
仮ナンバー申請日おすすめ日程
仮ナンバーは、最長5日間しか借りられません。
その為、週末の金曜日に借りてしまうと、土日は陸運局や車検場はお休みなので無駄になってしまいます。
仮ナンバーを借りるなら、陸運局にフルで持ち込める月曜日に借りることをおすすめします。
また、車検予約をせずに突然、車検修理工場に持っていっても、5日以内に車検がとれるとは限りません。
車検依頼をする修理工場と車検日程を打ち合わせるなど、スケジュールを調整しながら効率よく使えるように計画しましょう。
仮ナンバー申請書の書き方
仮ナンバー申請書の記入には、細かな情報が必要です。以下に、各項目の正しい記入方法を説明します。
仮ナンバー申請書は、市町村役場ごとに記載用紙が違います。ただ、書き入れる項目は同じなので、項目ごとに解説していきます。
自動車損害賠償保険(自賠責保険)
自賠責保険欄には、保険会社名、証明書番号、保険期間を記入します。これらは自賠責保険証明書を見て確認しながら、間違いのないように書き込みましょう。先ほど記載した通り、仮ナンバーの借入期間中は自賠責保険が有効でなければ貸し出しを拒まれます。自賠責保険に加入してから借りましょう。
車名
「車名」には、車検証に記載されているメーカー名(例:ホンダ、トヨタ、日産など)を記入します。
形状
「形状」は車検証に記載されている車両のタイプ(例:セダン、バン、トラックなど)をそのまま書きます。
車体番号
「車体番号」は車両固有の識別番号です。車検証の「車台番号」欄を確認し、正確に記入しましょう。
運行の目的・理由
「運行の目的・理由」欄には、車検のための運行、整備工場への運搬など、仮ナンバーを必要とする正当な理由を具体的に記載します。目的が不明確だと申請が通らないこともあるため、正確に書くことが大切です。
記入例 (良い例・悪い例)
良い例
・運輸支局等へ登録に行く(新規登録・新規検査・車検切れ継続検査・予備検査等)
・ナンバープレート盗難等の変更
・登録整備工場へ車両整備・修理(検査・登録の為)
ダメな例
・車検のない車を廃車場などにただ移動させたい
・友達と売り買いするからから試乗したい
・登録せず、展示するための移動
運行の目的が以下の場合貸出しされません。車検修理工場に運ぶ際も、車検をとることが前提となっています。うっかり「修理工場に運搬するため」と書いてしまうと貸してもらえないので「車検の為」ときちんと書き入れましょう。
仮ナンバーの料金
仮ナンバーを借りる際には、手数料750円が必要です。地域によって異なる場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。1日750円と、間違った情報を掲載しているサイトがありますが、1回750円で、5日以内に返却しなければなりません。
仮ナンバーの取り付け方
仮ナンバーは、前後2枚のナンバープレートを貸してくれます。
軽自動車の場合、前後のナンバープレートのネジをはずして仮ナンバーをとりつけます。ただし、普通車の場合は、後ろのナンバープレートには封印がしてあるので、絶対にはずしてはいけません。↓封印
後方は両面テープやステーなどを使い、仮ナンバーを仮固定します。しっかりと固定できない場合は、車内の窓越しに設置してもかまいません。
車の車検が終わったら速やかに仮ナンバーを返却しましょう。
仮ナンバーの返却の遅延と紛失/盗難
仮ナンバー返却の遅れ
仮ナンバーは、有効期限内に返却する義務があります。返却が遅れると、30万円以下の罰金や6か月以下の懲役などの罰則が科せられる可能性があります。返却が遅れそうな場合は、速やかに役所に連絡し、理由を伝えましょう。
実際に当社でも返却が遅れ焦ったたことがあります。連休と重なり1週間ほどうっかり返却が延びてしまったのです。
その時は、市役所から返却をするようにと電話がかかってきました。そこで、あわてて返却に行ったのですが罰則は受けませんでした。
市町村役場によって対応は異なると思いますが、何度連絡しても返却しない特異な場合の罰則ではないかと思います。
仮ナンバー盗難、紛失した場合
仮ナンバーが盗難に遭ったり紛失した場合は、まず警察に盗難届を提出します。その後、市役所に連絡して、再発行手続きや弁償手続きを行うことになります。ナンバーを失くさないように、しっかりと管理することが重要です。
まとめ 車検切れでも安心!仮ナンバーの取得方法と申請手順を徹底解説
車検が切れてしまった車を安全かつ合法的に運行するためには、仮ナンバーの取得が不可欠です。この記事では、自賠責保険の確認から申請手順、返却までの流れを詳しく説明しました。仮ナンバーの申請は、市役所や町役場で簡単に行うことができますが、有効な自賠責保険が必須である点に注意してください。また、申請から返却までの流れをしっかりと理解し、車検手続きをスムーズに進めましょう。