今日は、車購入時に支払う「納車費用」の様々な疑問についてお答えしていきます。
納車 取りに行くとタダ?納車費用の相場と返金・カットのコツ
納車費用は取りに行くとタダ?
車を購入し、店頭で受け取ると伝えたのに「納車費用」を請求されるケースもよくあり、疑問を持ったり不安に思う方もいらっしゃいます。
逆に、自分で取に行くと伝えたらあっさり「納車費用」をタダにしてくれたよ~という声も多く聞かれます。
ではいったい「納車費用」とはどういう費用で、カットしてくれるのはどういう場合なのでしょうか。
納車費用とは
納車費用とは、一般的に「自宅や指定場所への運送する料金」だけと考えられがちです。
一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会のホームページでも
納車費用とは、現車を購入者の指定する場所に納めるのに必要な販売店の費用。店頭で車を受けとれば必要ありません。
一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会
と明記されています。
しかし、販売店によっては次のような納車準備作業が含まれ、「納車費用」を請求される場合があります。
中古車/納車費用と相場
中古車販売店では、店頭引き取りでも「納車費用」は請求されます。
「中古車」は納車にむけて、室内清掃を念入りに行い、車体の傷消しや洗車・ワックスかけ等の「納車準備作業」が多いのでカットできないという理由からす。
ですから残念なことに、「店頭で引き取り」でも「納車費用」を請求されるケースが多いです。
中古車の納車費用の相場は、車で30分以内なら5,000円~10,000円。それ以外の県内納車なら10,000円~30,000円。県外納車になると100,000円以上になる場合が多いです。
新車/納車費用と相場
ほとんどのディーラーで新車を購入すると「納車費用」は自動的に契約書に付帯されるシステムになっています。
新車の納車費用の相場は近場で7,000円から10,000円です。
遠方の場合は~30,000円が相場ですが、販売店によっては「運送費」や「陸送費」として別に請求される場合もあります。
県外納車になると100,000円以上になる事もあります。
最近では「店頭納車する」と言えば、契約時に営業マンが気を利かせて「納車費用」をカットしてくれたり、値引きの申し出に応じてくれる良心的なディーラーや販売店が増えました。
でも、これを知らずに契約書に書かれた「納車費用」を支払ってしまう人も大勢います。
とても「もったいない」ですし、後で知ったお客様は、なんだか騙された気持ちになっちゃいますよね。
知らずに、払っちゃったわ
でも、納車費用には「納車準備作業」が含まれますから、販売店は自宅納車しなくても「納車費用」を正当に請求できるのです。
「店頭引き取り」にもかかわらず契約書に「納車費用」が自動計上されていたら、ぜひ、値引き交渉をしてみてください。
納車費用をカットしよう!! 車屋さんが教える交渉のコツ
新車の「納車費用」をタダにするには、店頭納車を希望するのが一番なのですが、ちょっとしたコツで自宅納車でもタダになる場合があります。それでは順に説明していきますね。
店頭納車で「納車費用」をタダにする
新車を「店頭引き取り」する場合、お客様が申し出る事で、ほとんどのディーラーや販売店で納車費用自体をカットしてくれます。
ただし、交渉は契約前にする事が肝心です。
店頭で引き取るので、自宅への納車は必要ないです。納車費用はカットしてもらえますか?
などと、契約前に、「自宅納車が必要がない・店頭納車するので納車をカットして欲しい」という意志をしっかり伝えましょう。
自宅納車で「納車費用」をタダにする
自宅納車なのに「納車費用」をカットしてもらいたい場合、「納車費用の値引き」が当然のような態度で迫ったり、しつこく値引き値引きとごねたりしてはいけません。
ディーラーの中にはシステム上、「納車費用」が諸費用に組み込まれていて、納車費用自体、契約書からカットできない場合があるんです。
当社でも、同じディーラー同士で納車費用はナシのはずなのに、納車費用が計上されていたのでクレームを出すと、システム上引けれないという回答でした。(ホンダ、ダイハツ)
このような場合、上手に交渉する事で、
代わりに車両の値引きで調整しますよ~
という具合で、車両値引きを引き出すことができます。
無理に値引きをせまらず、「他のもので値引きをしてくれると助かります~」などと、やんわりお願いしてみましょう。
強引な値引き交渉は、せっかくの交渉チャンスを失い損をすることになります。
逆にすんなり負けてくれた場合は、車両金額をもう少し値切る余地があるかもしれません。
店頭納車なのにカットできない場合
店頭納車なのに、
「納車の為の準備費用ですから、納車費用は省けません」
と拒否されるケースがあります。
その場合、無理に自宅納車に変更せずに納車費用を有効に活用できる方法があります。
店頭引き取りの際に、歩きや、タクシー・交通機関などを使わず、営業マンに迎えに来てもらう方法です。
10,000円近い「納車費用」を支払うのですから、営業マンも快く承諾してくれるはずです。
「納車費用」のトラブルと対処法
車は大きな買い物です。購入時の諸費用等の仕組みは複雑で、しっかり説明を聞いて契約書にサインしたつもりでも、家に帰ってから不必要と気づく事はよくあることです。
「納車費用」の支払いで実際におきたトラブルと、実際に解決した対処法を紹介します。
契約後に納車費用に気づいた場合の対処法
契約後に「納車費用」に気づいたら、すぐに販売店に「納車費用」のカットを申し出ましょう。
契約後に「納車諸費用」のカットをお願いして解決した事例を紹介します。
ケース1.契約書を差し替えてくれた
販売店に電話をして「店頭引き取りで良い」と申し出たら、「納車費用」をカットした契約書を作り直し、自宅まで持ってきて差し替えてくれた。
ケース2.車両値引で調整してくれた
一部ディーラー(ホンダ、ダイハツ)では、すべての契約に「納車費用」が組み込まれていて、カットできない事があります。
この場合、「車両値引」で調整してくれるケースが多く、何も言わないとそのまま支払う事になってしまうので、ディーラーに確認をとることが必須です。
ケース3.差し引いて支払った
「お振り込みの際に納車費用を差し引いて、お支払ください」
と、言われたケースもあります。支払い時に「納車費用」を差し引いた額を払いましょう。
ケース法4.代替え品をもらった
契約後の「納車費用」のカットは無理なので、「ガソリン満タンと、撥水コーティング」で代替えさせてくださいと言われたケースもあります。何もしてくれないよりはマシなので、素直に誠意を受け取りましょう。
ケース5.後日のサービスを約束した
「納車の為の準備費用ですから省けません」と拒否され、納車費用を支払うケースもあります。
中古車は納車作業に手間がかかり、洗車、点検、清掃作業などのすべての作業が「納車費用」に含まれます。
客寄せの為にプライスをかなり低く設定している展示車両は、車両代金からは利益がほとんど発生しないので「納車費用」で売り上げを確保しているという店も多いのです。
「うちもかなり厳しいので、納車費用のカットは勘弁して下さい!うちの利益はそれだけですから」なんて、はっきり言われたら、残念ながら諦めるしかありません。
また、遠距離納車は、大きな値引きを期待してはいけません。
納車にはそれなりの時間と経費がかかります。
店とお客様宅への往復、帰りの足を考えると2人分の人件費が必要です。
新車ですと積載車への積み作業も増えますから、店側もそれなりに経費がかかるのです。
今回、大きな値引きを得られなくても、「次回のオイル交換などの無料サービス」や「スタットレスタイヤのワンシーズン無料脱着」等を約束するのもひとつの方法です。
ケース6.あっさり現金で返金してくれた
これは、私自身が自家用車を購入した時の話しですが、「納車費用」をあっさり返金してくれたケースもありました。
事前に、ディーラー(ネッツトヨタ)から電話があり、納車は店舗に取りに来ていただけると「納車費用」を現金で返金しますが、どうしますか?
との事で、実際店舗に伺うと封筒に「納車費用」が用意されていて、あっさり返金してくれました。
ケース7.納車費用は、いらないと言われたのに契約書に納車費用が計上してあった
これは、営業マンが契約書から抜くのを忘れた可能性があります。
すぐに販売店に問い合わせて契約書を差し替えてもらいましょう。
ケース8.支払い後に納車費用に気づいた
店頭引き取りをしたのに、支払い後に「納車費用」が含まれていたことに気づいた場合、業者に返金の問い合わせしてみましょう。
この場合「引き取り時に現金で返金」または、「後日、振り込み返金」される場合が多いです。
中古車の場合は、「納車準備費用」がありますから返金を断られる事が多いですが、新車の場合は返金される可能性が高いです。
などの返金例は多くありますので、面倒がらずにぜひ問い合わせてください。
まとめ 納車 取りに行くとタダ?納車費用の相場と返金・カットのコツ金は?納車費用の相場とカットのコツ
新車の納車の場合、自分で取に行きます!!と、店頭引き取りを「契約前」に申し出れば、比較的簡単に納車費用をカットしてくれます。
全額支払った後でも、返金される場合が多いので、ぜひ問い合わせてみましょう。
中古車や、自宅納車での納車費用をカットしてもらうには、納車準備作業や、店の立場も考えて交渉を行いましょう。